2009年11月8日

休日の上野公園ときりたんぽ

久しぶりの休日。
上野の森美術館で開催中の「ポタラ宮と天空の至宝〜聖地・チベット展」を観に行った。上野の森美術館へ行くのは初めてで、ここにあることさえ知らなかった、こじんまりと上野の森に溶け込むような美術館だ。チベット展もあまり期待していなかったが、その内容の素晴らしさには感動させられた。美術館の向かいでは、いくつかの団体がこの美術展の作品はチベットと言う独立国から中国が奪ったものばかりだというパネルを路上に置いて、沈黙の抗議活動を行っていた。
難しい政治情勢の中で開かれたこの展覧会が、あまり宣伝されないのもそこに理由があるかもしれないが、日本人にとって遥か遠い国の特級の美術品をこうやって間近に見れることは、素直に喜んでいいと思う。







少し歩くと西郷さんに出会う。ここに来たのは何十年ぶりだろうか。
記念の観光写真をスナップで撮り合う。





上野公園の広場では「佐賀の物産と全国大陶器市」が開かれていた。陶器市はあまり面白いものはなかったが、ちょっと気になったのがこの海藻。



ところてん草一袋1260円で、1時間ほど煮てから漉して、バットに流し入れて冷ますだけででき上がったトコロテンは、そこらあたりで売られているものとは味も栄養も全く違うと口上を聞く。思わず買いそうになったがtamiに袖を引っ張られて中止。心残りだ……。



もう一カ所立ち止まったのが、秋田杉の加工品の売り場。おじさんが一本一本丁寧に菜箸を作っているのに思わず足を止めて、のぞきこむ。



はじめはhideがいろいろ質問していたが、そのうちtamiも身を乗り出して、大阪風値切り交渉をはじめる。30分近くかかって菜箸やキリタンポ用の角棒を仕上げてもらい、杉のしゃもじも加えて、ようやく価格交渉を終えて納得顔。大阪人は強い!



帰りはアメ横を楽しむ。社長!!とかお兄さん!!とか声をかけられながら、10切れも入ったキングサーモンが一皿1000円!というのに思わず手が出る。
今夜は、これからサーモンづくしの夕食とキリタンポとの不思議な組合わせとなる予定。





夕食はキングサーモンのクリームシチューとサーモンフレーク、そしてきりたんぽ!



キングサーモンと塩と砂糖でつくる我が家のサーモンフレークは、有名な新潟の某鮭茶づけよりも格段に旨い。隠し味が何かはhideも知らない。



今夜のhideの担当はきりたんぽ。クリームシチューの中に入れるのも面白そうだが、初めてのチャレンジなので、焼き上がったばかりのアツアツのきりたんぽを、そのまま焼きおにぎり風にいただく。これがまためっぽう旨い。



実は昼間お話しした秋田杉の細工会社は「丸勝」といって、秋田・大館にある有名な曲げワッパの店の社長さんだったようだ。彼が言うには、きりたんぽの棒は普通丸棒で売られているが、本当は角棒なんだそうだ。焼いたあときりたんぽを外すときに角棒で中の米を崩すので、きりたんぽ鍋のスープが中まで染み通るのだそうだ。





今夜は焼きおにぎり風にいただいたが、焼くときに角棒を少し焦がしてしまった。秋田杉の香りがきりたんぽに移って、これがまた良い。(hide)

0 件のコメント:

コメントを投稿